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【アスファルト舗装の補修工法】表面処理工法とは?種類や施工方法を徹底解説!

フォグシールのによる施工

小さいひび割れや路面の空隙を充填を図るため、アスファルト乳剤を水で薄めて散布します。

交通量の少ない箇所に有効です。

砂をまいて、交通開放を早めることが可能です。

使用する材料

MK-2,3タイプの乳剤と同量程度の水を混合させます。

施工に際する手順

掃除する

既設路面を人力や路面清掃車で清掃します。

瀝青材料を散布する

シールコートと同様の手順です。

養生を行う

施工後1~2時間ほど行います。

それよりも短い時間で済ませたい場合は砂を0.2~0.3㎥/100㎡ほど撒きます。

留意すべきポイント

  • 均一な散布と量を注意します。
  • 冬期の施工は、蒸発残留物の針入度が100以上の乳剤を使用する場合があります。
  • 散布量過多や水が多すぎた場合は、雨水の滞留で滑りやすくならないように砂を撒いて対処します。

 

スラリーシールおよびマイクロサーフェシング工法

スラリーシールは、スラリー状とした乳剤や細骨材などを厚さ3~10mmほどに敷きならし、転圧作業がない工法です。

マイクロサーフェシングはほぼ同様で、改質アスファルト乳剤を使用することで交通開放の時間短縮やすべり抵抗の回復が期待されます。

使用する材料

細骨材、フィラー、MK-2,3と適量の水を混合させたものを使用します。

施工手順

事前処理

  1. ひび割れやポットホールなど破損箇所の補修をする。
  2. 既設構造物の起終点について路面保護を行う。
  3. 路面を清掃する。
  4. コンクリート舗装に実施する場合はタックコートが必要。

混合物を製造・敷きならす

専用のペーバでスラリー状の混合物を製造し、敷きならします。

厚み・幅員・施工速度を考慮して製造量を設定します。

転圧を行う

養生中に硬化状態を確認しながらタイヤローラで転圧をかけます。

10t級のタイヤローラで1~2往復程度行うのが一般的です。

養生する

気象条件や交通条件を気にしながら、硬化するまで養生を行います。

施工時の注意事項

  • 外気温が10℃以下と予想される場合は、できるだけ火があたる時間帯での施工が望ましいです。
  • 夜間施工の場合は事前に試験施工を行うことで硬化状態を確認し、加熱養生も検討します。

養生・交通開放の注意事項

  • 目視や指で直接触って硬化度合いを確認して、開放の良し悪しを決定させます。
  • 加熱養生では、局部ならガスバーナー、広範囲なら赤外線ヒータ車などで加熱します。

 

樹脂系表面処理工法とはどんなものか

エポキシ樹脂を舗装表面に塗布し、その上に硬質な骨材を散布・固着してすべり止め硬化を期待することができます。

顔料や着色骨材を使用して、着色舗装が可能です。

使用する材料

エポキシ樹脂を使用し、主剤と硬化剤の混合割合によって硬化し、施工条件を考慮して選定します。

施工手順

準備工

事前処理として、ポットホールは穴埋めし、破損がひどい箇所は打換えします。

その後、樹脂材料から道路付属物などを保護します。

最後に路面を清掃し、必要に応じてプライマー処理を行います。

樹脂材料・骨材を散布する

2液自動軽量混合式エアレススプレーを用いる手法とゴムレーキなどで塗り延ばす手法があります。

耐久性を下げないように、散布量に気を付けて施工し、その後骨材を均等に散りばめます。

養生をする

原則自然養生とし、その後浮き出た骨材は回収・除去します。

留意すべき点

  • 油成分があると路面との接着が困難になるため、ある程度期間を置いてから施工するのが望ましいです。
  • ゴミ・泥は清掃し、油分は洗剤などで洗浄します。

 

表面処理工法のまとめ

表面処理工法とは、アスファルト舗装に破損が生じ荒れてしまった場合に、薄い層を作るという補修です。

さまざまな種類の工法があり、現場条件や気象条件などを考慮して選定を検討する必要があります。

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