すべり抵抗値が低下してしまう原因
劣化が進んでいくと、車両の走行中や人間の通行中に滑ってしまうことがあります。
そんなすべりについて、いくつか紹介します。
ポリッシングが原因になる
主にアスファルト混合物の中に含まれる粗骨材の品質不良から生じます。
進行していくとすべり抵抗性が低下していきます。
局部的な範囲ならグルービング工法も用いられます。
フラッシュ・ブリージングの影響
アスファルト混合物の品質不良やタックコートの散布過多によって生じます。
フラッシュ・ブリージングした後は流動を起こす可能性があり、応急補修をした場合でも、後に根本的な補修を行うことがあります。
ポーラスアスファルト舗装が破損してしまう原因
ポーラスアスファルト舗装は雨水を路面の下に浸透させたり、交通による騒音を軽減させたりする優れた舗装です。
そんな舗装が劣化する原因を紹介していきます。
空隙づまりが起こっている
主に空隙に土やゴミなどの物質が詰まることで機能が低下するため生じます。
もし空隙が残っていれば、路面清浄車を用いればある程度は機能を回復することができます。
空隙がつぶれてしまう
大抵は舗装が高温になる時期に通行車両のタイヤにより圧密され、空隙が閉塞してしまうことで生じます。
空隙がつぶれてしまうと機能回復できませんので、根本的な補修を強いられます。
骨材が飛び散る
通行車両の制動・据え切り、冬期のタイヤチェーンによって基層表面から骨材が飛び散ってしまいます。
このような場合は根本的な補修が必要です。
予防措置として、交差点部などに樹脂系表面処理等を施工して対応する事例があります。
基層混合物のバインダが剥離している
排水性舗装は、雨水を基層面の排水勾配を用いて排水する構造です。
そのため基層部分に水分が侵入しやすく、生じることがあります。
また破損が進行すると、骨材が飛散する恐れがあります。
進行してしまうと、基層から切削オーバーレイを行う必要が出てきます。
その他の損傷はどんな状態があるのか
上記で挙げた他にも道路が損傷する事例がたくさんありますので、少しだけ解説していきます。
ポットホール(陥没)
いわゆる陥没が発生すると、補修部分に舗装材料を直接埋める場合が多いです。
もしくは不良部分を切り取った後埋める場合もあります。
自治体では職員が応急的に施工していることもしばしばあります。
ポンピングによる原因
維持的な考え方では対処できないので、根本的な補修が必要です。
しかし、応急的に処置せざるを得ない場合は表面処理工法を施工することもあります。
ずれが生じている
接着不良の層間より上の混合物を除去しなければならいので、応急的な補修はほとんどの場合が難しいです。
基本的には打換え工法などが採用されるでしょう。
アスファルト舗装の補修工法のまとめ
補修工法は、舗装を長期的に機能させるための維持工法と舗装の構造強化や供用性能の工場や回復のための修繕工法に大別されます。
表面的な破損にとどまっている場合は表面的な工法で済ませることが多いですが、路床・路盤などに破損している場合や進行してしまった場合は根本的な補修が行われます。
過大な施工方法が選定されないよう、破損状況などを考慮しながら補修工法が選定されます。