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【アスファルト舗装】破損の調査・評価方法 

舗装構造の調査方法

舗装構造を調査するには舗装を開削して各層の強度を調べる探査法と、荷重を加えたときの路面のたわみ量を用いて各層の強度を調べる非破壊探査法があります。

開削による探査法

破損箇所の開削調査

舗装破損個所の内部状況を確認するため直接開削することで、破損原因や補修工法の選定を決定する資料となる基礎データを得ることができます。

目視で舗装厚や、ひび割れ深さ、わだち掘れの影響範囲の計測、アスファルト混合物の状態を確認します。

平板載荷試験

路面に載荷板を置いた状態で荷重をかけ、沈下量を測定することでアスファルトの支持力を評価する試験方法があります。

小型FWDによる地盤力支持力試験方法

重錘を用いて地盤と荷重を測定し、地盤の締固め状態や地盤の剛性の評価を行う試験方法があります。

人力での持ち運びが可能で、測定時間が短く簡便に試験が可能です。

非破壊探査法

ベンケルマンビームによるたわみ量試験

ダンプトラックなどの荷重車後軸の複輪の間にビームを差し入れ、車輪が移動したときに生じる路面のたわみ量を測定する方法があります。

供用中の道路への適用性や操作性に優れているため普及しましたが、いくつか問題点があり、更なる改善や新たな手法が検討される必要があります。

FWDによるたわみ量測定試験

実査の車両重量に近い動的荷重を舗装面に載荷して瞬間的に生じるたわみ量の分布を計測し、構造評価を行う方法があります。

非破壊試験なので舗装を傷つけることなく、測定にかかる時間が少ないので普及が進んでいます。

さらに試験結果の再現性が高く、評価が適正に行えます。

 

路面性状の評価方法

舗装の補修に関する評価や管理は、道路の重要性や地域性によって左右されます。

そのため自治体等の各道路管理者が個別に定めることが多いです。

予算に応じた補修計画を策定し、設計から維持補修までのシステム化を目標に取り組みがなされています。

沿道住民や道路利用者の苦情の対策や安全を守るために維持修繕の優先順位や、必要性、舗装の寿命を加味した供用性などを指数に示し、評価がされています。

 

舗装構造の評価方法

ベンケルマンビームによる構造評価方法

ベンケルマンビームにより測定されたたわみ量は、舗装設計や路床・路盤の施工管理に利用されます。

またアスファルト混合物は温度の影響を受けるため、たわみ量に温度補正を必要とします。

ベンケルマンビームによるたわみ量試験は路床や路盤の支持力の管理にも利用されていましたが、点での測定しかできず面的なチェックには向いていません。

そこでプルーフローリング試験を用いて、面的な不良個所の把握が見込めるようになり、支持力を定量化する方法が有効だと示されました。

FWDによる構造評価

舗装の補修にあたって、FWD調査は構造評価が必要な箇所について調査します。

さらにたわみ量から求められる値により補修工法を選定していきます。

そして選定された補修工法から、概算補修費を算出していきます。

FWDによる評価方法は、「活用しよう!FWD」(財団法人道路掘縁技術センター、平成17年3月)や「FWDおよび小型FWD運用の手引き」(社団法人土木学会、平成14年12月)に基づいていますので、参考にしましょう。

 

アスファルト舗装の調査・評価方法まとめ

アスファルト舗装を調査するには、路面性状と舗装構造それぞれに調査と評価が必要なことが分かりました。

また、各調査や評価に対して項目や方法が大変多く、実際の現場や調査地域における環境や地域性、条件、規模など様々な要素を考慮して決定していくことで調査方法が決定します。

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