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熱硬化性アスファルト舗装、ロールドアスファルト舗装とは?特徴や適用箇所、注意事項をご紹介!

半たわみ舗装やコンクリート舗装と同等の性能を持つ熱硬化性アスファルト舗装(エポキシアスファルトアスファルト舗装)と、アスファルトモルタルとプレコートチップを用いて、高機能な滑り抵抗性と摩耗性を兼ね備えたロールドアスファルト舗装について解説します。

エポキシアスファルト舗装は主に、耐久性が必要な道路や、工事に制約があり半たわみ性舗装やコンクリート舗装と同程度の耐久力が必須な場所で使われ、ロールドアスファルト舗装は、山岳道路や道路を識別したい場合に使われるので、それぞれ詳しく解説します。

 

熱硬化性アスファルト舗装とは?

主にエポキシ樹脂を使ったアスファルト舗装を指し、熱を加えると硬化する性質を利用したアスファルト舗装です。

エポキシ樹脂は主剤と硬化剤を混ぜて使う上に、可使時間があるので注意しましょう。

コンクリート舗装や半たわみ性舗装と同等の性能を持っているので、代替舗装としても使用されます。

熱硬化性アスファルト舗装の特徴

熱硬化性アスファルト舗装は、主にエポキシ樹脂を使用したエポキシアスファルト混合物が主流で、アスファルトの柔軟性とエポキシ樹脂の強靭性を兼ね備えた舗装材です。

加熱すると硬くなる性質を利用したアスファルト混合物で高水準の耐久性をもっており、コンクリート舗装や半たわみ舗装と同等の耐久性を兼ね備えています

通常のアスファルトと同じような出荷・施工方法なので、工事に時間と手間が発生する半たわみ舗装と比べると、施工性も良い上に時間の短縮が可能。

エポキシ樹脂は主剤と硬化剤を混ぜて使い、一可使時間は1〜1.5時間程度が一般的ですが、3時間以上のものも開発されているので、施工も容易になってきています。

エポキシアスファルトと他のアスファルト混合物との比較

流動性 エポキシ>ポリマー改質
耐久性 エポキシ=半たわみ エポキシ>ポリマー改質
施工性 エポキシ>半たわみ エポキシ=通常AS
耐油性 エポキシ=半たわみ エポキシ>ポリマー改質

流動性、摩耗性に優れ、たわみ追従性や疲労抵抗性はグースASや半たわみ舗装と同等以上の性能を持ちます。

通常のアスファルト敷設工事と同様の工法でできて、ポリマー改質よりも耐久性が優れている上に、半たわみ性舗装よりも施工時間が短いため、施工性と耐久性を兼ね備えているアスファルト舗装と言えるでしょう。

半たわみ性舗装と同様の耐油性も兼ね備えているので、ガソリンスタンドや工場内の舗装でも使えます。

道路解放が半たわみ性に比べ1/3以上短縮できるので、工事の時間制約がある場所かつ、強度が必要な道路でも使えます。

熱硬化性アスファルト舗装の適用箇所

  • バス停
  • トンネル内
  • 重交通路線
  • 橋(鋼床板)の舗装
  • トラックターミナル
  • 大型車両が出入りする倉庫
  • わだち掘れが起きやすい場所
  • コンクリート舗装の代替舗装

流動性、摩耗性が優れているので、大型車両の出入りや重交通路線、わだち掘れが頻繁に起きてしまう場所などへ使用できます。

明色性もあるので、バス停など区画を分けたい場所への使用や、トンネル内などの舗装にも使用できます。

また、コンクリートや半たわみ性舗装と同様の耐久力を持ち、施工時間が短縮できるため、コンクリート舗装や、半たわみ性舗装を使わなければならない道路の代替舗装が可能。

熱硬化性アスファルト舗装の実例

  • 大成ロテック
  • 広島県国道54号線赤名トンネル

冬季のタイヤチェーンでの走行が多い箇所で、摩耗やわだち掘れが激しく補修が必要な場所でした。

平成7年にエポキシアスファルトでオーバーレイ(既存舗装の上に新しい舗装を敷設)を行い、17年後の平成24年に調査を行ったところ、良好な状態を保っていることが判明し、この調査では、コンクリート舗装と同様の耐久性を有していることが分かりました。

(参考:エポキシアスファルトによる長寿命化舗装 大成ロテック株式会社)

熱硬化性アスファルト舗装の注意事項

  • 使用するエポキシ樹脂の種類によって、混合手順や可使時間、強度発現の特性が違うため、種類別に取り扱い方法などを事前に確認する必要があります。
  • いったん硬化してしまうと、再加熱しても柔らかくなることはないので、施工には十分に注意が必要です。
  • 3時間以上の可使時間を持つエポキシアスファルトを使う場合は、敷設後も硬化反応が継続しているため、交通解放の時間には十分注意しましょう。
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