道路は、走行する車両の荷重・地域性・気候等さまざまな影響を受け、供用性能が低下していくと劣化が進行してしまい、安全・安心な交通に支障をきたしてしまいます。
そのため、舗装の破損具合に応じて、適切な方法を採用して補修しなければなりません。
補修は大別すると2種類あり、1つは劣化の進行や破損拡大の防止を目的に行われ、舗装を長期的に機能させるための維持による補修の仕方があります。
もう1つに既存の構造をさらに強化させ、供用性能の向上や回復に務める修繕の補修の仕方があります。
どのような破損をしているか、どこまで応急性があるかによってさまざまな手法がありますが、本記事では局部打換え工法について、種類や施工方法などを解説します。
局部打換え工法とは
局部打換え工法は、表層・基層もしくは路盤から局部的に打換える工法です。
既設舗装の破損状況が局部的にひどく、事前調査などで構造的破損であると診断された場合に適用されます。
ひび割れが亀甲状になっていたり、路面上に砂が噴き出ていたりすると路盤まで破損の影響をきたしている場合が多いです。
オーバーレイ工法や切削オーバーレイ工法の際に、著しく損傷した箇所があった場合併せて行われることも多いです。
これは、オーバーレイなどでは舗装構造内部までの損傷に対して補修ができないからです。
局部的な工法のため、転圧や敷きならし時にタイヤローラやアスファルトフィニッシャなどの重機が使用できない場合が多く、人力や小さめの機械で施工を行うことがほとんどです。
使用する材料
表層・基層・上層路盤・下層路盤と幅広く掘削して打換えますので、それぞれに適した材料を選ぶ必要があります。
舗装であれば粗粒度アスファルト混合物・密粒度アスファルト混合物、路盤であればクラッシャーランや粒度調整砕石を使用されることが多いです。
官公庁からの発注工事は再生材を使用するよう記載されているので、再生路盤材や再生合材が使われます。
現場条件・施工条件・気象条件さまざまな要求される性能を見極めましょう。